介護保険加入のポイント。本当に大変になる介護の度合いについて

体力テストの結果は改善傾向

2002年と比べると、平均寿命と健康寿命は共に延びていることがわかる。

グラフを見ると、現在の75歳~79歳の体力テストの合計点は2002年の70歳~74歳の数値に近い。

70代後半になっても元気な人が増えてきている印象となっている。

図1-2-2-1 新体力テストの合計点
2 健康・福祉|令和4年版高齢社会白書(全体版) – 内閣府 (cao.go.jp)

健康寿命と平均寿命の推移

図1-2-2-2 健康寿命と平均寿命の推移
2 健康・福祉|令和4年版高齢社会白書(全体版) – 内閣府 (cao.go.jp)

運動能力の向上に伴い、健康寿命が平均寿命よりも延びている。

日常生活に制限のない期間(健康寿命)は、令和元年時点で男性が72.68年、女性が75.38年となっており、それぞれ平成22年と比べて延びている。

(平成22年→令和元年:男性2.26年、女性1.76年)。

さらに、同期間における健康寿命の延びは、平均寿命の延び

(平成22年→令和元年:男性1.86年、女性1.15年)を上回っている(図1-2-2-2)。

2 健康・福祉|令和4年版高齢社会白書(全体版) – 内閣府 (cao.go.jp)
各寿命男性女性
健康寿命2.26年1.76年
平均寿命1.86年1.15年
男女別平成22年から令和元年における健康寿命と平均寿命の延びについて

男女共に健康寿命のほうが平均寿命よりも延びていることがわかる。

そのため、介護になる年齢も高齢化していることがわかる。

健康寿命が延びた結果、元気なお年寄りが増えたと感じることもある。

しかし75歳を過ぎたあたりから急激に要介護状態になる割合が増えてしまい、85歳以上になってくると半数以上は介護が必要という状態になる。

図表2-1-4 年齢階級別の要介護認定率|令和4年版厚生労働白書-社会保障を支える人材の確保-|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

民間の介護保険加入も79歳迄と区切っていることも多く保険料も高くなってくるので、できれば50代、60代のまだ若いうちに加入して備えておきたい。

それか、介護状態で支払が行わて、解約返戻金も貯まるタイプの保険に加入しておくことで老後資金の確保と保障を同時に備えておくという選択肢もとれる。

若い時ほど保険には選択肢と好条件がそろっているので早めに対策しておくことで対処しやすくなる。

介護状態に認定されたからと言って一律に大変な生活の変化があるかというとそうではない。

実際には、介護1程度であれば、終日介護が必要なケースは稀であり、お年寄りをいたわるという感じで済んでしまう。

要介護3以上になると、終日介護が必要な割合が急激に増加し、要介護5になると、長時間介護が必要な状況になっているので、もし、家族で対応する場合には、最低でも要介護3状態には介護者の負担が減る対策も重要となってくる。

図1-2-2-9 同居している主な介護者の介護時間(要介護者の要介護度別)
2 健康・福祉|令和4年版高齢社会白書(全体版) – 内閣府 (cao.go.jp)

介護の問題は当事者だけではなく、介護をする家族の問題にもなります。

日本は現在、公的介護保険制度があり、負担金額の7割から9割は公的介護保険制度で賄われます。

しかし、それは現金給付ではなく、かかった費用に対する助成となりますので、負担は避けられません。

他にも、家のリフォームや介護者の離職問題を含めると介護になった時の経済的負担は思いのほか大きなものになります。

また、経営者であれば、認知症になった場合や介護状態になった場合には会社経営を退くことも考えなければなりません。

その時に、銀行借り入れ分を返済する原資があるか否かは、会社を引き継ぐハードルが大きく下がります。

今ではM&Aが活発になってきていますが、無借金経営で利益を生み出しており、社長に依存していない会社ほど高価値で売却が出来ます。

その点でも、次代にスムーズに引き継ぐためにも、経営者保障は手厚くしておくことが大切です。

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